2017/07/15

"Moleman 4" Documentary about Game Development in Hungary


Documentary film “Moleman 4 - Longplay” was released on Vimeo the other day. And I joined their project as a Japanese translator :) 

You know what this is if you’d watched Moleman episode before, but Moleman is a series of documentary which features subcultures in Hungary. And this time they featured game development history in Hungary.


[UPDATE!] "Moleman 4 - Longplay" is now available on YouTube!! You can watch the entire film for free with subtitles (EN, ES, DE, FR, PT-BR, JA).




Hungary was in socialism era when they started developing games, and this means they had tons of restrictions. It started from smuggling computers and figuring out how to use them, but they gradually yet steadily progressed and took over the European market. Their achievement includes “The Last Ninja” and “Ecco the Dolphin” and in this film their developers and producers are explaining how it was like to make these games.


Don’t forget to watch the deleted scenes! This one is sneaky brilliant. Others includes “Lara Croft” (Mr. Ian Livingstone explains how they came up with her name) and “Tetris” (The origin of that ugly drama)...



I felt the same thing when I translated "Moleman2", but I felt “finding a solution in the most complicated case, and turning disadvantages into advantages” is one of the strength of Hungarian people…


And after the success in Europe and US, they came to Japan and challenged Nintendo who kept saying No to them.

I happened to have an occasion to be involved in the conversation between Japanese avid gamer (0x4015 aka Yossin-san) and the director of this film (Szilárd Matusik). I thought it would be interesting to share this with other people, and since I got the permission from both I’m posting it here… (Thank you Yossin-san and Szilárd!)


0x4015/yossin to Szilárd
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I didn’t know “The Last Ninja” was originally made in Hungary. The film explains that the original developers were uncredited in the final version, and the great thing about this documentary series is that it explains by showing interviews with the people who were actually involved in that matter.

In the scene where developers contacted Japanese makers, I wondered when they contacted exactly. Because the situation of Japanese makers back then was changing every few years.

It shows that they contacted Sony, but I wonder if this Sony meant “Epic Sony”. If it was Epic Sony, I think it would had been easier to get in touch because back then this company was selling Western games in NES format. For example Solstice” (this is known to be the “first contact with Western game” in Japanese Chiptunes scene) and “Dragon's Lair” which is known to be Instant death game. I wish they’d released “The Last Ninja” in NES.

Regarding the situation around Nintendo, there were many Japanese companies which had to give up creating NES software because Nintendo didn’t allow to. And one of them created software by reverse-engineering, just like in the movie. One of the well-known one is called “Quinty” and creators of this game later produced Pokemon. This game was released in 1989, so I guess it’s about the same time as Hungarian team was making NES games.
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Szilárd to 0x4015/yossin
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Thanks for your thoughts.

"Traffic" was the first Hungarian game that was released in Japan in 1986 on the MSX platform by Sony Corporation. I found this on Mobygames.

And I think the info there is right as I found also a picture of the cartridge and it contains all the same information.

And the head of studio (Donát Kiss) who speak about business in Japan left Novotrade in '86 or '87 so it had to happen before that. Also he was who found out to reverse-engineer the NES so it also had to happen around '86-'87.

Also they made some conversions that were released by the Japanese SystemSoft.
Acrojet (MSX)

And games for Konami on NES but I can't find which was the first.
They made some conversions as well:
Tiny Toon Adventures: Cartoon Workshop (NES)

Other things on NES by Novotrade/Appaloosa:

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0x4015/yossin to Szilárd
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Thanks for providing me the complementary information.
It’s amazing that they expand their business that much only in 3-4 years.

It was too bad that Konami didn’t release Novotrade (Appaloosa)’s NES games in Japan. I’ve never heard about these games. I checked on YouTube and found their background graphics are meticulously created within the limitations. Just like The Last Ninja, they made their background by combining small blocks and I find this very interesting since it’s really different from Japanese way of making games.
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You can rent this film, but you get bonus clips (total 16min long!) and a chance to get their prize if you buy it (Details). The Bonus clips cover 90s Independent game dev situation (the dark side) and super creative world of text adventure games (I wanna try it)... 


Watch the film here:
YouTube
Vimeo   Steam (You can watch long special and bonus features if you purchase the film)

Moleman4 Official page (So much info!)




「Moleman4」について:0x4015 (よっしん)さん x シラード監督の往復書簡


先日こちらで紹介させていただいたドキュメンタリー映画『Moleman 4 – Longplay』はもうご覧いただけたでしょうか? 見た見た!という方は(ありがとうございます!)、ぜひ何度でも見ていただいて、これから見たいと思う、なんとなく興味はある、という方は、これからの暑すぎて外に出たくない季節のお供にぜひご活用ください!(視聴はこちらからどうぞ


Update!)ハンガリー国内でのDVD化実現を記念して、こちらの映画が全編YouTubeで無料公開されました!特典映像はVimeoまたはSteamで映画のデラックスバージョンを購入すると視聴できます。


予告編




今回は、この映画をすでに視聴された方の感想(っていうか、情報)をご紹介したいと思います。


私のブログでは、『Moleman2』のテーマでもあったコンピュータのサブカルチャー「デモシーン」に関わる人たちにインタビューをさせていただいているのですが、直近のゲスト0x4015さんは、記事を読んでの通りゲーム事情にも非常に精通した方。ゲーム界隈では「ファミべのよっしんさん」という名称で有名らしく、そちらのファンの方から「なぜ“よっしん”であるとインタビューに書かない?」とご指摘を受けるほどでした。(すみません、、)

そんなよっしんさんが、この映画をご覧になっていただけたようで、ひょんなことから監督のシラードさんとよっしんさんの会話を目にすることになった私。2人のメールを訳しながら、「この2人と私だけで読むにはもったいない気がするなぁ、、」と思ったので、双方に許可を取り、こちらで2人のやり取りを紹介します。

映画では、日本でファミコンのゲームを出そうと奮闘するハンガリー勢の様子が紹介されているのですが、そちらに関してのコメントが中心になっています。(特にネタバレとかもないので、映画を見てない方でも大丈夫です)


よっしんさん → シラード監督へのメッセージ
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The Last Ninja」が元々ハンガリー製であるとは知りませんでした。
彼らの名前は、完成バージョンのクレジットに含まれなかったそうですが、
ちゃんと当時の関係者にコンタクトを取って直接インタビューするところが、
このドキュメンタリシリーズの凄いとろですね。

日本のメーカーとコンタクトを取るくだりですが、
この時期は、数年ごとに取り巻く事情が変化していましたので、
日本の時系列のどのあたりに繋がるのかが気になるところでした。

彼らがコンタクトを取った「ソニー」が「エピックソニー」だとすると、
当時この会社では、チップチューン方面で「黒船来襲」に例えられる「ソルスティス」や、
すぐ死ぬゲーで知られる「ドラゴンズ・レア」など、
ファミコン向けに洋ゲーの販売をやっていましたので、
コンタクトが取りやすかったんだろうなと、観ていて思いました。
逆輸入忍者モノとして、The Last Ninjaも移植してほしかったですね。

任天堂は、日本でもなかなかソフトメーカーとして参加できない人たちが多く居て、
同じように解析に頼って作られたソフトもありました。
この中で知られるのが「クインティ」というソフトで、
製作者たちはのちにポケモンの生みの親となります。
こちらが89年リリースとのことなので、ハンガリー勢と恐らく同じぐらいの時期だと思います。
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シラード監督 → よっしんさんにメッセージ
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コメントいただきありがとうございます!

日本で発売された初のハンガリー製ゲームは「Traffic」で、1986年に
Sony CorporationからMSX向けソフトとして制作されています。
この情報は、Mobygamesのサイトで確認しました。

同じ情報が含まれるカートリッジの写真もあるので、正しい情報なのではないかと思います。

映画内で日本でのビジネスについて語っていた当時のスタジオの
トップ(ドナート・キシュ氏)はノボトレード社を1986年か1987年に退社しているので、
(日本でのビジネスは)それ以前のことだと思います。
ファミコンをリバースエンジニアリングさせたのも彼なので、やはり86-87年あたりだと思います。

このチームは、日本のシステムソフト社から発売された移植版のゲームも手がけています。
Acrojet (MSX)

どれが最初の作品なのかは分かりませんでしたが、
コナミから発売されたファミコンソフトにも、彼らの移植版があります。
King's Quest V (ファミコン)

ノボトレード社/アパルーサ社によるファミコンソフトには、こちらもあります:
Impossible Mission II (ファミコン)

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よっしんさん → シラード監督へのメッセージ
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補足情報ありがとうございます。
83年から始めて、わずか34年でここまで開拓してしまうのはすごいですね。

ノボトレード(アパルーサ)製でコナミ発売のファミコンソフトが、
日本では販売されていなかったのは残念です。
私はこれらのゲームの存在をしらなかったのでYouTubeで初めて映像を観ました。
いずれも、制約の中で背景のグラフィクスが丁寧に作り込まれていると思いました。
The Last Ninja と同様に、背景が少数のブロックの組み合わせで作られていますが、
日本のゲームとはかなり方法が違っていて興味深かったです。
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よっしんさん、シラード監督、ありがとうございました!勉強になりました!

Moleman 4』を見てみたいと思った方は、こちらのページからどうぞ。
購入すると、特典映像だけでなく、豪華な賞品が当たる抽選にエントリーもできるようです。詳しい情報が記載された公式サイトはこちらです。
そのまえに、もうちょっと映画について知りたい!という方はこちらの記事をご覧ください!



2017/07/05

『Moleman 4 – Longplay』が公開されました!

先日、日本語字幕で参加させていただいたドキュメンタリー映画『Moleman 4 – Longplay』が公開されました!作品は、インディーズ作品が世界中からあつまる高品質な動画サイトでおなじみのVimeoで購入版とレンタル版が公開されています。(現在はSteamでも公開されたようです!)

 こちらは、ハンガリーのサブカルチャーシリーズを追ったMolemanシリーズの第4作目で、今回はハンガリーのゲーム開発の歴史がテーマになっています。一般的なナレーションで進むドキュメンタリーとは少し異なり、未来から来たスパイがVRを使って隠された情報や歴史を探るという、ややドラマ仕立てになっています。

Update!)ハンガリー国内でのDVD化実現を記念して、こちらの映画が全編YouTubeで無料公開されました!

特典映像はVimeoまたはSteamで映画のデラックスバージョンを購入すると視聴できます。



予告編はこちら




「ゲーム開発の歴史」と聞くと、これが最初の形式で、、誕生の経緯は、、といったところから始まるイメージがありますが、さすがは激動の時代をくぐり抜けてきたハンガリー。まず、開発用のコンピュータを命がけで手に入れるところから始まります!そして、手に入れたはいいけど、当時のハンガリーではまだ誰もコンピュータもゲームも見たことがない状態だったので、「ゲームってどうやって作るんだ!」と、受賞歴のある数学者から現役の学生までもが悪戦苦闘します。で、やっと完成したのはいいけど、今度は輸出するのにも一苦労、、。そんな感じでスタートしていきます(笑)


そうであろう…。

開発環境が整い、ヨーロッパで認められるようになると、チームは世界を当時熱狂させていたファミコンの世界にも進出を狙います、、、が、来日してプレゼンしても全く相手にされなかったので、秋葉原で必要なものを買い込み、リベンジを試みます。このあたりのエンジニアの執念も見どころです。

知識や経験がまったくない状態で開発を進めることのメリットとデメリット。そして、共産主義という色々と制約が多かった状況での開発の実際。Moleman 2の翻訳をしていたときも感じたことですが、「制約をうまーくかわして、デメリットすら活用する」という姿勢に、ハンガリー人の強さを感じました。そして、関わっていた誰もが本当に楽しそうに話しているのが印象的でした。

また、VimeoMoleman4公式ページの「映画について」の下の方で未公開映像がいくつか公開されているのですが、これがかなりためになるトリビアの泉になっています。特に好きなのは、下のハンガリー流「納期に間に合わせるテクニック」 ほぼ詐欺。 あの「テトリス」のライセンス泥沼劇の発端を、ドロドロに巻き込まれた当事者が語っているものもあります。


映画には、ゲーム「トゥームレイダー」などでおなじみのゲームデザイナー、イアン・リビングストン氏などを始め、ハンガリーのゲーム開発に関わった人々が多数登場しています。レトロゲームやゲームファンの方はもちろん、ハンガリーの文化に興味をお持ちの方、インスピレーションをお探しの方にも楽しめる内容になっています!ぜひ、お時間あるときにご覧ください!
ご視聴はこちらのVimeoのページからどうぞ。

レンタルもありますが、購入すると本編に入りきらなかった特典映像(合計約16分!)も付いてきます。もちろん日本語字幕付きです! 特典映像では、90年代の個人開発ゲームに関する話や、ハンガリーで大流行したテキストアドベンチャーゲームなんかを扱っています。クリエイティブな話も満載なのですが、開発中止とか仲間割れとかブーム終了とか、ゲーム開発のせつない話もつまっていてグッときます、、。

未公開映像より、ちらっと紹介、、






また、Vimeoで映画を購入し、MolemanのウェブページからMolemanメンバーシップ会員に無料登録すると2017.7.15更新)、Vimeoのページの左にある「最新情報を受け取る」にチェックを入れると(購入後でもOKです)、サイン入りのコモドール64や映画のVHS版、映画のサントラなど、Molemanグッズがあたる抽選にエントリーされるそうです。 2017/12/18更新)


Vimeoで購入すると作品がダウンロードできるので、オフラインでも楽しめます。

購入して自主制作作品をサポートしてくれたお礼に!という意味が込められていて
(とても律儀な制作チームなの、、作業しててもすごく丁寧に対応してくれました。今まではずっと貯金を切り崩して作ってたらしい…。かなり大盤振る舞いの賞品数なので、エントリーしておくと忘れた頃に当たってた、なんてこともあるかもしれません!奮ってエントリーください!
賞品などの詳しい情報はこちらからどうぞ

よろしくお願いしまーす!



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